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Q&A「収益物件の利回り(不動産業者による差)について」

(分類:投資物件)

兵庫県 40代 男性

- Q -

 同じ収益物件でも、不動産業者によって利回りが違います。投資利回りを基準に収益物件を比較しようとしても出来ません。利回りの差は、どうして出来るのでしょうか

- A -

 土地活用で賃貸マンションを所有されている地主様なら経験されていると思いますが、築10年以上も経過すると建築当初の経営シミュレーション通りにマンション経営をされている方はほとんどいないと思います。家賃収入が当初の計画通りに入って来ないことと、修繕費など予想外に経費がかかることが原因です。
 ですから、中古マンションの収益物件の利回りは、家賃収入と修繕費の計算の方法によって、ある程度調整が出来ます。意図的に利回りを良くすることも可能です。建築会社がマンションの請負契約の際に経営シミュレーションを良く見せて受注することと同様に、不動産業者が利回りを良く見せて収益マンションを販売するケースもあります。
 一方で、ロードサイド店舗のような単独テナントが一括で長期の賃貸借契約をする場合は、経営シミュレーションが大きく違うことはあまりありません(テナントの退店の場合を除く)。
 ただ、店舗収益物件の利回りも単純に信頼できるかというと、気を付けなければならない点が一つあります。それは建設協力金の返還による”契約賃料”と”振込賃料”の差異です。同様に保証金の退去時の返還義務も見落としてはいけません。建設協力金と保証金の計算方法によって利回りが大きく変わる場合もあるので要注意です。